よいことばかりやってくるように
つらいこと 苦しいことはやってこないように
そんなことを願っても
それは 無理というもの
どんなことが やってきても
おかげさまでと
それによって
人生を 耕せてもらう道
人生を深め
豊穣にさせていただく道
それが お念仏の道
悲しみや さみしさで
人生を深めさせてもらう
のっぺらぼうの 浅い人生では
申しわけないから
南無阿弥陀仏
出典:東井(とうい)義雄(よしお)[1]「正直者からは正直者の光が」探究社・法藏館(令和6年8月)28頁—29頁
[1] 1912年、兵庫県豊岡市但東町の真宗寺院に生まれた。1932年に兵庫県姫路師範学校を卒業して40年間、県下の小・中学校に勤務。ぺスタロッチー賞(広島大学)、平和文化賞(神戸新聞)、教育功労賞(文部省)など、数々の教育関係の賞を受賞。篤信の念仏者としても知られている。1991年4月18日に逝去。豊岡市但東町(元町役場に隣接)に東井義雄記念館がある。
